以下、チラシ裏面より

プログラムについて

 今回の中心プログラムは、ハンス・ロット作曲の交響曲ホ長調です。ロットは、19世紀末のヴィーンの作曲家で、ブルックナーに師事しました。26年に満たない短い生涯の間に遺された作品数は極めて少なく、そのため知名度も低いのですが、この交響曲を聴けば、ロットが偉大な天才であると誰もが思うことでしょう。また、音楽院時代の友人だったマーラーはロットから強い影響を受けました。マーラーは自作の交響曲に、このロットの交響曲から多くのフレーズを引用しています。
ロットの交響曲は録音を通じて少数ながらも熱烈な愛好者を生み出してきた知る人ぞ知る名曲ですが、実演の機会には恵まれず、昨年ようやく東京で日本初演されたばかりです。今回の演奏は待望の関西初演となります。
 指揮はフィロムジカ初登場となる金正奉氏。豊富なオペラ経験を通してヴィーンのスタイルを身につけた若きマエストロは、ヴィーンで育まれた若き天才の作品を演奏するのに最適の指揮者と言えるでしょう。
 また、好本由希子氏のソプラノでカントルーブ作曲『オーベルニュの歌』の抜粋が演奏されるのも聴き所です。フィロムジカはこれまでに、声楽を含む交響曲の演奏で好本氏と2度共演し良好な関係を築いてきました。カントルーブはリサイタルでも歌った好本氏の十八番。気心の知れたオーケストラをバックに歌う好本氏の美声に注目です。

指揮/金 正奉(キム ジョンボン)

 1998年3月、大阪音楽大学作曲科卒業。のちに同大学専攻科で1年間指揮の勉強をする。卒業後、関西を中心に飯守泰次郎、広上淳一、本名徹次、現田茂夫、大勝秀也、山下一史、阪哲朗、牧村邦彦、金聖響の各氏らをはじめとして数多くのマエストロのオペラアシスタントとして活動。アシスタントだけでなくカルメンをはじめ、主要作品の本番も指揮している。
 管弦楽ではエウフォニカ管弦楽団などと音楽鑑賞会を定期的に行っている。
 作曲を田中邦彦氏、指揮をウィーン国立音楽大学の湯浅勇治氏をはじめ、金洪才、Ervin Acelの各氏に師事。

ソプラノ/好本 由希子(よしもと ゆきこ)

 京都市立芸術大学音楽学部声楽専攻、同大学院終了。米・ロチェスター大学イーストマン音楽学校夏季セミナー合格、受講者選抜演奏会に出演。さくらぴあ新人コンクールにおいて大賞受賞、同コンクールにおいて招待演奏を行う。コロンビア大学中世日本研究所の招聘により京都、ニューヨークにおいて献歌。
C.ニールセン「交響曲 広がり」、F.メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」、G.フォーレ「レクイエム」、R.ヴォーン・ウィリアムズ「田園交響曲」、A.ヴィヴァルディ「グロリアミサ」等のソプラノソロを務める。

管弦楽/京都フィロムジカ管弦楽団

 1996年創立。知名度の低い傑作に光を当てる斬新な選曲を身上としており、遠く北海道からも聴衆が駆けつけるなど、その姿勢は全国的に注目されている。年2回の定期演奏会のほか、依頼を受けての演奏会を各地で精力的にこなしており、いずれも好評を博している。団名の「フィロムジカ」は、「音楽を愛する」という意味の造語である。

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